2012.06.25 デンマークレポート(その6)
モース島にあるmorso社を訪問しました。
モース島は、滞在したホテルの目の前![]()
美しいデザインのラーメン橋を渡ればmorso社まで車で10分程の距離です。
morso社は1853年に創業した、大変歴史ある鋳鉄製薪ストーブメーカーです。
デンマーク王室御用達の称号(他ではロイヤル・コペンハーゲンやレゴが有名)を得ており、確固たる信頼と
実質的シェアを有しています。
そんな私達の到着を出迎えてくれたのは、それぞれの国旗と・・・、
morso社 ハンセン社長です![]()
更に、玄関奥のショールームでは炎がお出迎え!
この日の外気温はなんと15℃
間もなく夏至が訪れると言うのに!
ショールーム奥の事務所でも、ビルトインタイプの5660CBが燃えています。
ハンセン社長による熱の込もったプレゼンテーションの後、工場の見学です。
しかし社員の多くは、1ヶ月のバカンスシーズンに入っており、組み立てラインは極僅かしか稼動していません。
完成ラインには沢山の在庫があります![]()
写真の6148は日本未発売モデルです。
3440CBが完成を待ちます![]()
そして、一通りの見学を終えた私達に用意されていたメニューは、なんとストーブの組み立てでした![]()
実際にラインへ入り、本体にガスケットを取り付け、ボルトを締め、組み立てていきます。
刺青も凛々しいアランに手解きを受け、40分で約50%の組み立てが進みました![]()
簡単で組み立て易い構造は、メンテナンスの容易性につながります。
そして次に案内されたのは、morso社の中枢であるデザイン室です。
個人的には最も興味があるエリアです
チーフデザイナーが出迎えてくれました。
デザイン室には5名のデザイナーが在籍しています。
ここで言うデザイナーとは、金属加工や燃焼工学に長け、もちろんデザインセンスがある設計士のことです![]()
先に訪問したSCAN社とは対照的で、マーケットリサーチから新商品の設計までこのデザイン室が行います。
設計(デザイン)には3D CADを使用していました。
ソリッドワークスのようなソフトで、CPファクトリー(仮想工場)を備えているのが特徴です![]()
好きな部位でカットでき、画面上で分解と組み立てができます。
チーフデザイナーより、morso社の詳しいデザインコンセプトを説明していただきました。
なんとなく スティーブ・ジョブス氏似![]()
丁寧なプレゼンは続きます。
私達ディーラーに何をどんな風に伝えると、日本のエンドユーザーまで届くかを知っている方です。
そして彼が、「タイムレスデザインこそが良い商品だ」と言っていたのが印象的でした。
商品がユーザーフレンドリーであれば、破損や焼損した場合でも必要な部品のみ交換でき永く使うことが
できます。
タイムレスデザインとはその様なことで、簡単な構造で容易なメンテナンス性、流行に左右されない飽きの
来ないユーザー目線のプロダクトを設計(デザイン)することです。
デザイン室の隣には燃焼実験室があります。
燃焼室に不活性ガス等を注入し、燃焼データを抽出しています。
そして更に奥の部屋には、安全離隔距離を計測する測定室があります。
移動式の黒い壁は、悪い条件下で赤外線の影響(壁の熱線吸収)がデータに出るようにです。
あえて厳しい条件で試験を行っているのですね![]()
さて、日本未発売モデルも数多くありました![]()
なかでも、個人的に大変興味があるモデルがこちらの5448シリーズです。
鋳物の特性を知り尽くしたデザインが素敵です![]()
午後、ハンセン社長はパフォーマンスを始めました![]()
新商品 morso LIVING シリーズのアウトドア用ピザ釜 "FORNO" の紹介です。
ユーモラスな形が親近感を生みます。
なんだか ハクション大魔王 の住みか「魔法の壷」にも見えてきました![]()
しかしながら、直径750㎜ 重さ110㎏ の堂々としたものです。
熱せられた鋳鉄からの遠赤外線効果でオーブン料理を楽しめます!
ハンセン社長に予め用意しておいた質問にお答え頂きました。
かなり突っ込んだ内容でしたが、どれも期待以上の回答を頂きました。
例えばブランド戦略における優位性や、自社製品に対するステークホルダー、インナーブランディングの方法等
大変興味深いお話を聞くことができました![]()
最後になりますが、ハンセン社長を始め関係者の方々には、今回の工場訪問が大変実りのあるものと
なりました事に感謝申し上げます。 ありがとうございました![]()






















